続・女好き彼氏



あたしはてるちゃんの人差し指を見ながら首を傾げる。


「会うって言っても美夜は遠くから見るだけだからね。絶対、バレないようにすること!」


そう言うてるちゃんの目がきらりと光る。


でも、でも………


「な、なんで?」


なんで、遠くから見ることしか出来ないんだろう。
それにバレないようにって…?


ぽかんとした表情でてるちゃんを見上げると
てるちゃんは少しため息を吐いた。


「一応、文化祭の演劇の極秘練習だから……
みんなには内緒にしろって言われてたの」


そうため息混じりにてるちゃんは言った。


そう言えば、光太も部活じゃないのに制服着て学校行く日とか
部活があっても帰りが遅い日とか最近多いような気がする。


そっか、光太も劇の練習してたんだなぁ……。


「だから!みんなには見つからないようにしないとあたしも怒られるし、美夜も怒られるの!わかった!?」


「は、はい!」


てるちゃんの強い言い方に押されてしまったあたし。


「わかればよし!じゃあ、一時半から市民体育館で練習始まるからね。
あたしは準備とかあるから先行くから」


てるちゃんは机に出してあった勉強道具をさっさと片付けて早口で練習場所と時間を説明すると、手を振ってそそくさと帰って行った。


「えっと………はい」


あたしは、もうすでにいないてるちゃんに向けて返事をすると小さく息を吐いて
出かける支度を始める。



そして、あたしはお昼の一時半からスタートの極秘練習とやらに付いていくことになった。

















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