続・女好き彼氏
聖斗のことが
好きなんだろ?
苦しくなるほど
愛してるんだろ?
それなら
相手に気持ち悪いと思われても
避けられても
無視されても
嫌われてとしても
自分が後悔しないぐらい
相手にアタックしてしまえばいいのに。
どうして?
俺は苦しそうな小麻里を見て
小麻里の考えていることが
前よりもわからなくなったと思った。
小麻里は
自分中心で世界が回っているとでも思っているみたいな素振りを見せている子で
意地っ張りで
わがままで
怒ると手がつけられなくて…
自分のことが一番可愛い。
そんなことを
考えているような子だと
勝手に思っていた。
なのに……
それなのに…
「あたしは悲しくても苦しくてもいいの。
どんなに辛くても…
聖斗が笑ってたら……
あたしだって笑顔になれるから」
そうって
俺に初めて本当の笑顔を見せた小麻里。
ああ、もう
本当に
なにを考えているか
わからない。
だけど
涙を流し
満面の笑みで笑う小麻里は……
とても
美しく見えたんだ。