続・女好き彼氏
「え?」
誰かがあたしの動きを止める。
誰かがあたしの腕を掴んだんだ。
あたしはゆっくりと
伸ばした腕を見る。
え?
あたしの、腕を力強く掴んできたのは光太。
「やめて!」そう叫んだのは小麻里ちゃんだった。
小麻里ちゃんがあたしと悠雅の間に割り込んで
鋭い目つきであたしを睨みつけている。
光太も険しい顔であたしを見る。
どうして?
どうして、光太まで
そんな顔するの?
そんなことを疑問に思っていたけど
微かに光太の手が震えているのがわかった。
「光太……?」
あたしが光太の名前を呼ぶと
体をびくりと動かして
何かをぼそっと呟いた。
「………なよ…」
なにを言っているにかわからなくて
あたしは首を傾げる。
そんなあたしを見て
光太が軽くため息を吐いて
「悠雅じゃなくて
俺を見ろ……!」