続・女好き彼氏
諦めの気持ち
悠雅*サイド
『あたしのこと
抱きしめてよ。
今、ここで
あなたのことなんて
もう、美夜先輩は見てないんだから』
小麻里にそう言われ……
つい、
つい、抱きしめてしまった。
だって、あいつ……
泣いていたし。
それに
ムカついたし。
「くっそむかつく」
ああ、思い出しただけで腹立たしい。
なんだよ、あいつ。
俺じゃなくて
聖斗のこと好きなくせに
別れないとか言うし
美夜のこと嫌いだし
変なこというし?
俺が何知ったって言うんだ。
なんか、小麻里に迷惑かけたか?
俺はそんなことをもんもんと考えながら
一人で広い道を歩く。