続・女好き彼氏
そのほうが……
「それでいいわけ?」
「え?」
それでいい。
その方がいい。
そう、頭に言い聞かせようとしたとき
頭に響くように聞こえた声。
その声の主は
真っ赤な目をして涙を流しながら
俺のことを睨んでいた。
「玲?」
俺の横に座っていた海哉も驚いたみたいな声を出す。
八神は小刻みい肩を震わせて
ポツポツと話しだした。
「あ、あたし……
悠雅のことが好きだった。
女好きで女の子には誰にでも優しくて
変態で馬鹿でいいところなんて
顔だけのやつなんて……
初めはそんなこと考えてた……」
え?
な、なんか俺のイメージって
すごく悪くないか?
なんて心の中で考えてしまう俺。
だけど
その言葉の次の言葉に
俺は息を忘れてしまうぐらい驚いた。
「だ、だけど……
美夜を見る時だけ違ったの…」