続・女好き彼氏
あたしの思考回路が停止する。
心臓がバクバクいってる。
目が見開きすぎて瞳が落ちそう。
「そ、そんな冗談言わないで…」
期待してしまう。
淡い期待が芽生えて
悠雅のことを諦められなくなる。
「だから……」
ぼそっと小麻里ちゃんが
何かを呟いた。
「え?」
あたしは小麻里ちゃんが何を言っているのかわからなくて
聞き返してしまう。
すると小麻里ちゃんは潤んだ瞳で
真っ直ぐにあたしを見る。
「とらなでください。」
「……え?」
「悠雅先輩のこと
あたしから取らないでください」
そんな
耳を疑うようなお願いに
あたしの時は一瞬で止まる。