続・女好き彼氏
注ぎ込まれたこの気持ち悪い気持ち。
こんな思いをするくらいならあたしの頭から悠雅の記憶が消えてしまえばいいのに。
そんなことを考えた瞬間、
悠雅があたしのことを見た気がした。
「何見てんの??」
その声は悠雅からじゃなくてあたしの隣にいつの間にか座っていた人の声だった。
「あ、海哉くん」
いつの間にいたんだろう……。
全く気がつかなかった。
あたしが目をぱちくりさせているとさっきまであたしが見ていた方を海哉くんは眺めながら言った。
「悠雅見てたんだ」
「え、うん」
「……」
いつも思う。
海哉くんとは話が続かないなぁ……って。