続・女好き彼氏



いやいやいや、


がっちり握ってるからダメなんじゃないか?



これはもう少し力を緩めてですね…



あたしは独り言のようにブツブツと喋りながら力が入りすぎている手を緩める。



ガシャーン!!



緩めすぎて滑り落ちたぁぁ!?!!



てか滑り落ちたとき指を門にぶつけてめっちゃイテェェェ!!!!



あたしはその場にしゃがみこみ叫び声が出ないように下唇を必死に噛む。



「あの……大丈夫?」



そんな苦しみ、もがくバカなあたしに声をかけてくれる方がいました。



うぅ、こんな他人から見たら気持ち悪いワカメみたいなあたしに声をかけてくれるなんて……



「はい!!大丈夫です!!!!」



あたしは感動のあまり涙を流しながら微笑み、声をかけてくれた優しいエンジェルにそう言い、顔をあげた。



そしたら……








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