続・女好き彼氏
だが!!
あたしがそんなことをやっている暇があるはずもなく、
あたしは傷だらけであろう顔を優しく擦りながら立ち上がり曖昧な記憶で悠雅の部屋があるであろう二階へと進んだ。
そんなあたしを見ても笑いを堪えているヤツなんかほっといて視界でボヤけている階段を一段一段上っていった。
確か……悠雅の部屋は階段を上がってから廊下を真っ直ぐ奥まで進んで左の部屋だったはず…。
あたしは自分の瞳にたっぷりたまった涙を自分が着ている制服で拭き取り大きく深呼吸をしながら悠雅の部屋の前に立った。
ここを開ければ…
きっと
悠雅がいるんだ。
あたしはまた大きく胸がこれ以上膨らまないくらいに息を吸い込んでゆっくりと出したあと……
あたしは
悠雅の部屋のドアノブを強すぎず緩めすぎないように握りしめて
部屋のドアを開けた。