続・女好き彼氏
二回目の夢を思い出したらなくした記憶を取り戻せるってわけじゃない。
それに関係のない女の子が出てきたんだ。
どうでもいい夢だったに決まっている。
空になったリンゴジュースをゴミ箱に捨てて大きく伸びをする。
「まぁ、どうでもいいや」
小さい声で呟いて、時計を見る。
もうすぐ22時。
風呂…入るか……。
俺はまた髪をわしゃわしゃとかき回し、風呂場に向かう。
まだモヤモヤした気持ちを風呂でさっぱり洗い流そうと思った。
でも俺が風呂から出たときも、俺の心には分厚い雲の層がかかっているみたいに気持ち悪くて、さっぱりとした気持ちにはならなかった。