ひざまくらの後は？

「……あ！智くん、今度の日曜日は姫乃ちゃんとのお買い物ですね！」

『ああ』

「素敵なものが選べるといいですね～」

『そうだな』


どうせなら私も別のプレゼントをこっそり見て回るのもいいかもです。

智くんの反応を見ながら選ぶことにしようと、気持ちを少し切り替えてようやくこの場から動けそうだった。



次に智くんと会うのも姫乃ちゃんと会うのも日曜日の買い物の日なので、

それまでに気持ちをすっきりさっぱりばっちりと、完全に切り替えてみせます！



『……まね？おい、天音？』


あろうことか智くんとの電話中に物思いに耽っていた私の耳に、智くんのスーパー素敵ボイスが少し訝しんだように響く。


「は、はいっ……」

信じられない失態に、せっかく少し浮上した気持ちがまた沈んでいく。