dark girl&black cat
「痛い」と思っても声は出ない。


「助けて」


そう思っても声は出ない。



片腕ずつつかまれた腕は、自由がきかない。



近くにあったドラム缶。


それを足で蹴った。


唯一自由がきく足で。



ガンガン!!



「チッ」


「おとなしくしてろ!」



そう言われても、蹴り続けるあたし。


早く気付いて……。



「誰かそこに居るのか?」



気付いてくれた!!



「早く来て」と思いながら、ガンガン蹴り続けた。



「チッ……」



5人の中から1人こっちに向かって来た。



もしかして………



―――超〜ヤバい人に助けモラッテタ…?



ヤバいよ!!



絶対あたし死ぬよ……って。



急に腕の痛みが無くなった。





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