dark girl&black cat
「君はこっちにおいで」



5人の中のまたさっきと違う人があたしに近づき、あたしの片腕をとってあと3人が居るところまで連れていかれた。



人通りが少ないということは、すごく静かで。



ドカッ

バキッ

ドスッ



何とも言えない鈍い音が、この路地裏に響いた。



しばらくしていると、助けに来てくれた人が、2人に対して1人無傷で帰ってきた。



「どうだった?」


「気晴らしにもなんねぇ」


「ははっ、ところで君大丈夫?」



いきなりあたしに話をふられた。


「大丈夫」とは言えないから、コクリと頷く。



あ、お礼言わなきゃ…。



「おい、てめぇ」



その声にビクリと震える。



「こら譲(ジョウ)。この子怖がってる。

ごめんね?」



あたしはブルブルと首を横に振った。



「お前、透耶に礼も出来ねぇの?」



譲という人は、あたしにそう言い放つ。


それくらい…わかってる…。





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