飽きっぽい症候群
第一章

出会い

「今日は塾だあ!」
今日が塾だと知ってテンションが上がってるあたし、七尾かなこは地獄の受験生なのです…

「行ってきまーすっ」
そう言ってあたしは家をでた。
「かなこー!」
自転車を漕いでいると後ろから声がした。
「あっ尚!」
この子はあたしと一緒に塾に通ってる尚。
「ちょっと!おいていったでしょ!」
「違うって、尚が遅いからいけないんだよ笑」
「まぁそうなんだけどさー…」
「あはは」
「あっ、てかかなこさ、膳くんとはどーなのさっ?」
膳くんとはあたしの現カレであり、あたしの発カレなのです。
「いい感じっ!膳はみんなの前ではめっちゃ意地悪だけどほんとは優しいもん」
「ふーん。どーだかね」
「なにそれっ棒読みしてんじゃん!」
「てかさ、あんたたちが付き合ってることあたししらなかったし、知ったの一昨日だし。いつからなの?」
「えっ!去年の2月から//」
「なっげー!てかあんた飽きっぽいのによく持ったねー笑。もう半年じゃん」
「飽きっぽいてさ!ひどいなぁ…確かにかなり飽きっぽいけど」

そんな会話をしながらあたしたちは塾に着いた。
「こんにちはー」
「おーかなこちゃんじゃん。楽しそうじゃん」
「塾はみんな居ますからねっ」
「そっか、じゃあやろっか」
「はい!」

……1時間後。
「もーやだっ証明できないっ」
「あと30分だからっ」
「うー(泣)」

……30分後。
「…3、2、1、終わったあ!」
「はい。報告書。かなこちゃんさ!自習していく?」
顔怖…
断れないじゃーん。
「はい、もちろん。」
「うんうん。じゃああたしはまだ授業が残ってるから行くね。頑張ってねー」
「はーい」
チッ!先生めっ!あたしこれから本屋の予定だったのにぃー!

とかなんとか言いながら自習し始めるあたし。
「あっそだ!理科のプリントもらってこよっ」

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