今日も地球の上では☆1
俺は入口からテーブルの方に戻り、これから計算する手簿と自分の電卓を手にした。



「ミューがテーブル使えよ」

「えっ? いいよ、ここで」

ミューがベッドの端で、顔を上げて言った。



いや、いろんな意味で、そこに居られると……困る。



「俺がベッドで寝転がって計算するから、ミューはそっち使って」

俺は有無を言わせず、そう言ってベッドへダイブした。



「うん、分かった」

ミューが素直にそう言って、テーブルに移ってくれた。



はぁ……やべぇ……。

無防備過ぎるだろう、ミューさんよ。



つい一昨日が『ファーストキス』と言うミューだから、慌てないで今は2人で居られる時間を大事に出来ればいい……そう思うんだけど……。



「流くん! 手が止まってるよ? 早く仕事終わらせて、ご飯食べに行こうよ」



ミューの言葉にハッとした。

そうだ! 今は妄想している場合じゃなかった!



「ごめん、そうだな、早く終わらせよう」

俺はそう言って、気持ちを切り替えた。



   ☆   ☆   ☆


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