俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
――――……
「…んぱい…せんぱい……篠原先輩!」
「……ああ?」
「ひっ…!! お、おはようございます……」
なんだ…悠由か。
…なんだその化けもんでも見たかのような顔はよ。
「……ど、どうぞ」
「ん」
びくびくしながらパンの袋を渡してきた。
こいつはまったく……俺をなんだと思ってんだ?
「あのー先輩。今日はさらに百円多いですけど」
「気のせい」
「……」
よし。こいつも分かってきたな…。
…しかし、二時間丸々は寝たな。
第一…あれだ。こいつがおせーから。
暇過ぎた。
なぜか離れたところへ移動しようとする悠由を隣に引き寄せると、頬をピンクに染めて顔をそらす。
「お前はいちいち……紛らわしいんだよ」
「な、なにがですか…」
そう言いながらもやっぱり俺を見ようとしない。