俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
つまずきそうになった那智兄を見て笑い、腕を放して杏子たちの下へ駆け寄った。
今日は一日……楽しめそう…♪
「あっ、ねえねえ。ウインドウショッピングしようよ」
「いいね~! なんかお揃いでも買う?」
「青春ぽくていいかも❤」
あたしの提案に、あたし以上にノリノリな二人。
そういうわけで、お店を回ったりお昼を軽く食べてケーキを食べに行ったり、想いっきり那智兄を振り回した。
「俺……いらねぇだろ」
そう言わせてしまうほどに…。
「なに言ってんですか! いりますよー」
「そうそう。女三人で遊ぶより男の人がいないと、ナンパされちゃうんですよ?」
な、ナンパて…。
「いーんですかぁ? 可愛い悠由が変な男に絡まれても」
「ナンパされるってどんな前提だよ」
だよね…。
「せめてほら、あれだ、あの~……荷物持ちとかさ?」
「悠由…それもなんかヘン」
「そう、ズレてる」
そ、そう?