俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
訝しげにあたしを見るから、慌てて弁明した。
失礼な…。
「勝手に人を変態扱いするやつに言われたかねーよ」
「む……」
変態扱いしてるわけでは…。
ないんだけど…。
「あの…まさかこのまま学校まで行くんでしょうか」
「このまま?」
どのまま? って聞くような顔をする。
当然あれだ。そのー…。
「手……とか…?」
わはは…なんで疑問形?
自分でももうわけわかんなくなってるよ。
そんなあたしに、先輩はけろっとして言ってのけた。
「当たり前だろ」
……と。
あなたにとっては当たり前でも、あたしにとってはそうじゃないんです。
…とそう言えたらどんなにいいことか。
「ハァ……」
聞こえない程度に小さくため息を吐き、必死で別のことを考えて顔が熱くならないように努めた。