俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
第一…なんでこいつここにいるんだ?
悠由以外知らねーはずだが。
その疑問はすぐに解決された。
「いつもどこ行くのかと思ってつけてきたら、こんなとこにこんな部屋あったんだな!」
「……」
尾行かよ。
つかなんで気付かねんだよ俺は。
「龍樹専用部屋?」
「……いや」
「えー? じゃ誰かとー……あ! 彼女とのイチャつき場!」
……この野郎はまた…。
「…なわけねーか。龍樹に女とか……豚が人と結婚するくらいありえねー!」
「じゃあ豚は人と結婚すんだよ今度」
「…………」
まあ…俺の女じゃないけど。
つーかたった今喧嘩別れしてきたばっかだけど。
しゃくだからコイツには言わねー。
「……んなあぁにいぃーーっ!?」
案の定、薫の馬鹿は無駄なほどデカい声で叫んだ。