俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
彼の本性
可愛い由那に癒された夜は、幸せに眠れた。
今日の出会いが…すべての始まりであるなんて知らずに…。
―――……
―――――……
「ふあ……あ~…」
あくびをしながら、ぐぐぐっと伸びをして起き上がる。
寝ぼけ眼でベッドサイドの時計を見た。
「……まだ七時前…」
寝たい…究極に寝たい。
でも今寝ると絶対遅刻する…。
「はぁー……。起きよう」
仕方なく呟き、もそもそとベッドから降りた。
そしてもそもそとパジャマを脱ぎ捨て…もそもそと制服を着る。
んでもってもそもそと部屋から出てもそもそと階段を降りる。
「おあよ~……」
「ブス」
「……」
もそもそと言うと…スパンと返ってきた暴言。
「あたし…那智(なち)兄って嫌いだな」
「…………可愛い」
逆にスパンと言い返してやると、もそもそと呟かれた。