俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「うそ……でしょ…?」
思わず呟いた。
先輩がそんな……。
そう思ったとき、あることを思い出した。
『龍樹はあたしを抱いたのよ!』
あのミサキというぎゃるの高笑い。
本当かもしれない。
これは先輩かもしれない。
一気に、篠原先輩への疑惑が高まった。
「っ……」
悔しくなって。
腹が立って。
その場を逃げるように駆け出した。
…先輩は……あたしもあんな風にする気だったんだ。
体が目当てで…だからキスばっか。
でもそんなあたしが逃げたから。
他の女の子に変えたんだ……。
そんな偽物の優しさに、あたしは惹かれてたんだ。
あの笑顔は……あたしに向けられてなかった。
やっぱりやっぱり、あたしは遊びの一環だったんだ…!