俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
悔しさに涙がにじむ。
なんであたし……あんな人好きになっちゃったの?
騙されてただけだなんて…。
必死で涙をこらえ、教室に戻った。
もう二度と……行かない。
「あら? 悠由。早かったのね」
「…うん……」
箸を咥えてあたしを見る美紅ちゃん。
それに続いて、杏子がジュースを飲みながらこそこそと聞いてきた。
「先輩は?」
「……えっちしてた」
「ぶっ!!」
「は!?」
美紅ちゃんまでもが叫ぶ。
「ゆ……ゆ……悠由の口からそんな言葉が!?」
「……」
そこじゃないでしょちょっと。
なに美紅ちゃんも全力で頷いてんの?
問題は絶対絶対そこじゃない。
その事実でしょ。