俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
クラスメイトが見守る中、お昼ギリギリまで二人のバトルは続いた。
あたしはというと、食欲もわかないし抵抗する気も起こらないし、されるがまま。
予鈴が鳴ってようやく収まったのだった。
「あっ…悠由ごめん……」
「そうだわ。何も聞いてあげずに…」
「…ううん。いいよ」
無理やり笑って見せて、席に着いた。
「悠由…」
杏子の心配そうな声が聞こえたけど、もうかまってはいられない。
それだけの余裕がなかった。
「おいおいおい。お前らなにしてんだ? 次体育だぞー」
「えー…飯食っていきなり?」
「いいから早く着替えろよー」
先生と男子生徒の会話で、ぞろぞろと動き出す。
一足遅れて、あたしも立ち上がった。
「悠由…大丈夫? 無理しなくていいのよ」
「大丈夫だよ。行こ」
今度こそ本当に心配そうな二人と着替えに行った。
「今日……中? 外?」
「中…よね」