俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「昨日つけてきたっつって、場所が知られた。恐らくそれで今日使ったんだろう」
「え……?」
なにを言ってるのか、理解できない。
先輩の口から紡ぎだされる言葉が…分からない。
「悠由聞け。俺は…お前に惚れた。お前の猫みたいなつかみどころのないところも、すぐ泣くところも、へんな妄想癖も、全部だ」
「……」
「俺は嘘はつかない。…お前のすべてが…好きだ」
「っ……」
コクリと喉を鳴らす。
好き……好き?
誰が誰を?
なに……?
「俺の女になれよ…悠由」
「…!!」
飲み込んだ。
先輩の言葉をすべて、ようやく飲み込んだ。
「…う……そ…」
途切れ途切れに声を落とす。
辛うじてそれだけしか言えなかった。
「嘘じゃねーっつってんだろ」
後頭部に手を当て、優しく抱きしめる。