俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
先輩の親友
――――……
「先輩っ…もう……」
「ダメ。まだ」
「ええ!? そんな…」
えー…放課後。
あたしは、那智兄のことで先輩を誤解させてしまったことを話した。
すると、「俺様を焦らせた罰」とか言ってキス魔発動。
なかなか離してもらえずにいる。
先輩曰く、「これでも今までは我慢してた」んだそうだ。
あれで我慢してたって…。
あんまりこの部屋には来たくなかったけど、他に行ける場所もないので仕方なく。
濃厚な時間を過ごした。
「明日……薫の野郎を十回くらいぶっ飛ばしとかねーとな」
「……」
あたしを膝に抱えて呟いた言葉は、聞かなかったことにしよう。
絶対絶対あたしはなにも聞いてない。うん。
コクコクと勢いよく首を縦に振った。
「…なにやってんだお前?」
「いっ、いえ別に」
おっとぉ…危ない。
あんまり余計なこと知られると、またキス魔が舞い降りるからね。