俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「お前いつにも増してヘンだぞ。なにかあったのか?」
「う、うん…。……いつにも増してて。なにそのいつもヘンみたいな」
「いつもヘンだろ」
「……」
訂正しよう。
先輩以上かもしれない。
先輩以上……。
『お前……いつにも増して馬鹿みてぇだな』
『いつにも増してて…いつも馬鹿みたいなそれ』
『いつも馬鹿だろ。阿呆か?』
……なるよね、絶対。
こうなるよね。
ていうか実際似たようなシチュエーション絶対あったよね。
悶々と考え込むあたし。
おかげでさらに変人扱いされてしまった。
「こんな妹をもった俺が可哀相だ」
「……」
はーあ、とやれやれのポーズをして部屋を出て行こうとする那智兄。
てか……なにしに来たんだ結局。