俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
――龍樹サイド――
「……ぎゅーして…?」
せっかく抑えようとしたのに、袖を掴んでそんな可愛いことを言う悠由のせいで。
「す、すみませ……にゃ!?」
…ストッパーが完全に外れた。
知らねーぞ、もう。お前のせいだからな……。
腕を引いて自分の胸に引き寄せ、顔を柔らかい髪の毛に埋めた。
「先……」
ようやく、こいつは俺のものになったんだ。
なんの気兼ねもなくこうして胸に閉じ込められる。
「……」
顔を上げさせて、かかった髪をよけてすべすべの肌に手を滑らせた。
潤んだ瞳に、ほんのり上気した頬。
少し開いた乾燥一つ無い唇が、俺を誘っているように見える。
吸い寄せられるように、キスをした。
「ん……んふっ……」
鼻から漏れる甘い声が、さらに俺を煽る。
「んん…先輩……」
「龍樹」
「り、りゅう……」