俺様狼と子猫少女の秘密の時間①

拭えぬ不安


それからはもう大変だった。

教室でじろじろ見られ。

廊下では先輩方に睨まれ。


身の縮まる思いだ。


「なに縮こまってんだ? そうじゃなくてもちっこいのにさらに小さくなるぞ」


「……」


誰のせいですか誰の。

あなたが素敵過ぎるせいですよ。

そしてその素敵過ぎるあなたがあたしと一緒に校内を歩くからですよ。


…なんて無謀なこと、言えるハズもない。


「はあ…」


曖昧にこぼし、相変わらず縮こまって先輩の後ろを歩いた。




「……悠由」


「え?」


校内をやっとでて、一息ついた頃。

先輩がピタリと足を止めた。


「……」


「……?」


「……」


「……?」


「……なんでもない」


…は?


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