俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
前にも何度かあったよね?
なにか言いかけて……あっさりやめちゃうことが。
「あのー先輩。なんなんです?」
「なんでもないっつったろ」
「でも…」
そう何度もあると…気になるんですが。
…ってなんで言えないのあたし!
そんくらい言おうよー…。
「ハァ……」
「帰んぞ」
「あ…はい」
パシッと鞄を取られて一瞬驚いたけど、素直について行くことにした。
「先輩?」
「ん?」
「先輩のおうちよりあたしの家のほうが学校から近いです?」
「ああ…まあ。なんで?」
「いえ。それならいいです」
つまり通り道でもあるってことだよね。
それならいいんだ。
「おうち…教えてくんないんですか?」