俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「……」
痛い……。
「っ……ひくっ…」
あたしやっぱり……先輩のそばにいちゃいけないの…?
他にもああやって思ってる人が…いるのかな。
「う……っう…!」
先輩~……。
地面に横たわり、動けないまま涙だけ流し続けた。
ピルルルルル…ピルルルルル
そんなとき、同じく地面に落ちていた鞄の中で、携帯が鳴った。
杏子かな……心配してかけてきたのかも。
でも…ごめんね杏子。
体のあちこちが痛くて動けない。
鞄の中から携帯を出して電話に出るのは無理だ。
ピルルルルル…ピルルルルル
それでも鳴り続ける電話。
もう一分は経ったんじゃないかな。
「…っきょう……こ…」
「悠由! こっちか!?」
…え……?
先輩の、声…?