俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
先輩の気持ち
――悠由サイド――
「ん……」
重い瞼をこじ開ける。
かすむ視界の端に、人影が見えた。
「……?」
「悠由?」
…先…輩……?
先輩だ…。
「悠由…! 大丈夫か?」
「先……輩」
ここは…?
目だけを動かしてみる。
どうやら…病院のようだ。
先輩が?
もう……大げさな…。
大丈夫なのに。
「悪い、悠由」
「え…?」
意外と心配性な先輩を可笑しく思うあたしに、ものすごく罰の悪そうな顔でそう謝った先輩。
「なんで先輩が謝るんですか…?」
「あの女達だろ?」
「…!」