俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
本当に心配そうな顔で覗き込まれる。
でもまさか、ただ先輩に会えないのがいやだなんて…言えるわけない。
こんなに心配してくれてるのにそんなこと…。
「おい…ほんとに大丈夫か?」
「大丈夫、です…」
数日会わなかったら…先輩が離れていっちゃうんじゃないかって。
あの人達みたいな人のとこへ行っちゃうんじゃないかって…。
あたし……先輩を信じられてないのかな?
「おい…!」
「っ……」
本当は……本当は聞いてしまいたい。
あのミサキっていう人…。
本当に彼女だったの? って…。
もしかして今も…なんて思ってる自分が苛立たしい。
「う……っ」
「悠由……」
困惑した表情、困惑した声色で、上半身を起こしたあたしを静かに抱き寄せる。
「大丈夫だから……泣くな」
「う~……!」
大丈夫って…なにが大丈夫なの?
ねえ、先輩……。