俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
首をかしげていると。
「にゃあ!?」
影ができて頭を上げると同時に、ドンッと押されて後ろに倒れた。
「???」
なにがなにやら分からずに、ハテナマークを浮かべる。
「あの…っ!」
なんですか、と言葉を紡ぎ出そうとした唇は、またしても彼のものによって塞がれていた。
「っ……」
やっ……なに…!?
恐怖に似た感情が駆け巡り、思わずギュッと強く目をつむった。
「んっ……は…!」
昨日と違って割とすぐに解放され、大きく息をした。
「……ごちそうさん」
そう呟くように言った彼に目をやると、微かに口角を上げてペロリと色っぽく唇を舐め上げた所だった。
心臓が跳ね上がった……気がしたけど、またきっと苦しさのせい。
「なっ…にするんですか!?」
まだ整わない呼吸のまま叫ぶように問うと。
「代金」
けろりとしてそう返してきた。