俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「ちょっとー。年上のお姉様にお前とか言っちゃダメなんですよー?」
「お姉様って…おばさんの間違いだろ」
「なんか言った?」
「別に」
飛び込んできたのは、俺の叔母にあたる…川井千絵(カワイチエ)。
母方の妹だ。
「なにしに来たんだよ。しかもタイミングわりぃな…」
「あら。なんかしてたの?」
「別に」
「さっきから別に別にって…バカの一つ覚えみたいに」
相変わらずうるせぇなこの女…。
「いいからとらりあえず入れよ…」
玄関先で化粧の濃い無駄に胸のでかい女とくっついている趣味はない。
俺は悠由くらい小さいのが一番いいんだよ、しっくりきて。
抱きしめると見た目よりずっと柔らかいし。
「あらー入れてくれるの?」
こいつ……。
図ってんだろ。
ハア、とため息をこぼして、ガシガシッと頭を掻きながら、先に入った。
「アンタんちほんとに変わんないね? 生活感無さ過ぎよー」
「うるせぇよ…」