俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「龍樹ーーっ! いつまで寝てんだあ!」
「……は?」
頭を抱えてあぐらをかいていた俺のところへ…突き破るように突っ込んできたやつ。
そんなやつは一人しかいない…。
「ってあれ? 起きてんの? じゃあ電気くらいつけなさいよねー」
「は?」
気がつけばもう…真っ暗だ。
いつの間に…と少し驚きはしたものの、千絵の乱入に少し感謝した。
あのままだと……呑まれていたかもしれない。
「ハァ……。サンキュー」
「ん?」
「いや、別に」
ゆっくりと立ち上がって、部屋を出た。
「……龍樹あんた…大丈夫?」
「……何が」
お……千絵にしてはまともな飯…。
「食うわ」
「あ…あ、そう? よかったよかった」
「まともだし」
「んだとコラ」
ニッと一瞬笑ってみせ…食事にありつくことにした。