俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
奪われし心
そう。決めたのだ。
“行かない”と……。
ピルルルルル…
そう決めた数日後のことだった。
お昼休みに携帯が鳴ったのは。
「こんな時間に…珍しいな」
呟いて、箸を咥えたまま携帯を手に取った。
そこに表示される名前に……激しく悪寒がした。
――篠原龍樹
……ですとな?
待って待って。なんで?
篠原龍樹ってあの篠原龍樹だよね。
なんで登録されてるの?
びくびくしながらメールを読む。
「…………は?」
なんて反応しようか迷ったけど、ここはもうは?としか言いようがない。