俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
もう~つまんない!
先輩のばかばかばかーっ。
むすっと膨れて、ソファの端っこのほうにうずくまり、のの字を描いた。
「先輩のばか。先輩なんてきらいだ。先輩のばか。先輩なんてきらいだ」
「……。くくっ…」
「!」
わ、笑われた!
ていうか都合のいいときだけ聞いてるし!
「なに、かまってほしいの?」
「うっ」
……だってだって。
せっかく十日ぶりに会ったのに。
先輩ってば遠く彼方に意識を飛ばしちゃってるんだもん。
再びのの字を書いていじけた。
「どうしたい?」
ひょいっと持ち上げられて、先輩の膝に抱えられた。
覗き込んでくる顔を見上げる。
「ん? どうしたい?」
「ど、どうも……」
ただくっついてたいだけですけどそのあのえっと…。
挙動不審に目を泳がせる。