俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
――龍樹サイド――
とても幸せそうな顔ですやすや眠る悠由を胸に引き寄せると、今度は嬉しそうに擦り寄ってきた。
「……♪」
可愛いやつ…。
なんか美味いもん食う夢でも見てんのか?
くすりと口元に笑みをこぼし、前髪をはらって頬を親指で撫でる。
「んふ……先輩…❤」
「……俺かよ」
さらに可愛いんですけど。
愛しさが急激にこみ上げてきて、思いっきり抱きしめた。
「んん……っ」
強く抱きしめすぎたのか、うめき声を漏らしたが…すぐに顔だけぴょこっと出して、落ち着いた。
「……熟睡しすぎだろ」
こいつどんだけ寝てねーんだよ。
まさか十日以上ずっとまともに寝てねーのか?
「…悪かったな…」
額にキスを落とし、静かに目を閉じた。
…そういや俺も……ここに来てからほとんど寝てねーな…。
抱き枕があるとこう……なんつーか落ち着く。
あっという間に眠りに落ちた。