俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
――次の日。
いつもの隣の部屋で悠由を待つ。
その間に、薫にメールを入れた。
「ふん……ならいい」
返事を見て呟き、窓際の陽が当たる部分に腰掛けた。
「せんぱーい?」
すぐに、鈴の鳴るような可愛らしい声が入ってくる。
「おせえ」
「これでもギリギリなんですよぅ」
口を尖らせて両手に袋を抱え、ぴょこぴょこと跳ねるように歩み寄ってくる。
「はい先輩」
「ん」
にこっと嬉しそうに笑うと、隣にくっついて座った。
…なんか懐いてくる子猫みたいで可愛い。
「あ」
ガサッとパンの袋を取り上げる。
「先輩……ほしいんですか?」
「なわけあるか」
これかかってんのチョコだろ。
こんなもん食うのお前くらいだぞ…。
「それ人気ですよ?」
「……」