俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
朝食もそこそこに、慌てて家を飛び出る。
遅刻なんてしたら……あの先生どれだけ怒ることか!
宿題倍にされたり居残り補習とか言われたりしたら最悪だよ~~。
もうこれまでにないほどのスピードで走りに走り、着いたときには。
キーンコーンカーンコーン
「……終わった…」
ありえなさ過ぎる…。
何で学校目の前にしてこうなんの?
「はあぁ~~……」
大きく大き~~くため息を吐き、とぼとぼと教室へ向かった。
待っていたのは当然先生のお説教で、「居残りだこのヤロー!」なんて言われた。
…先生のばかぁ!
ほんの数分じゃない~……。
…そしてそんな風に心が荒んでいるときは…
「ドンマイ悠由♪」
ニマニマしながらぽんっと肩を叩く杏子が、なんだかとても恨めしく思えるのだった。