俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
嬉しくて嬉しくて、にこにこ笑顔が止まらない。
『なにしてた?』
「えっと…宿題です」
『ふーん…邪魔?』
「いっ、いいえ! そんなことありませんっ」
慌てて首と手を振りながら答える。
宿題なんて宿題なんて……那智兄に教えてもらえばすぐなんだから!
『そうか。頑張れよ』
「はい……って先輩は?」
『まあ……いいんだよ』
よくないっしょ…。
やらないわけじゃないよねまさか?
課題は出さないといけませんよ~。
「あっ、そうだ。明日あたし病院なんです。だからお昼から行くんですけど…間に合わないかもです」
『病院か……。もう大丈夫なのか?』
「はい。ギプスとって包帯だけになる予定です」
『意外と早かったな』
先輩はとても心配してくれていた。
完治に一ヶ月かからないと先生から聞いたとき、ようやく息をしていた感じだった。
「…心配かけてごめんなさい」
『別に……お前は悪くない』
「はい…」