俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
ゆっくり歩いて、二十分ほどで先輩の家に着く。
「先輩……何時頃までいていいですか?」
「俺は別に、いつでもいい」
そっか…。
じゃあ五時半くらいにしよっかな。
日が落ちる前にね。
あと二時間半くらいか。
「……。せーんーぱーいっ!」
「ん? …っお…っと…」
買った服を脇に抱えたまま、思いっきり胸に飛び込んだ。、
「どうした…?」
「……えへ」
パッと頭を上げて、あたしを見下ろす先輩の顔を覗き込む。
「先輩はいっ」
「?」
そして、抱えていた袋を差し出した。
「さっき買ったやつじゃ…」
「はい」
ガサッと袋の口を開け、覗き込む先輩。
ドキドキしながら見つめた。
「あの……お礼なんですけど…」
遠慮がちにそう言うと…。