俺様狼と子猫少女の秘密の時間①

…………。


「ええ!?」


一分ほど考え込んで、ようやく意味を理解した。

いわゆる…告白ってやつだよね。


「驚かせてゴメン…でもずっと好きだったんだ。一年の頃から」


照れた表情で頭を掻く彼を……あたし、実は知らない。

同じクラスだっていうのは分かるんだけど、名前と顔が一致しない。


本当に悪いなーとは思うんだけど……。

自分のことを好きって言ってくれる人のこと知らないなんて。


「ご、ごめんね? あたし…」


「好きな人とか…いるの?」


断りを入れようとしたそのとき、その言葉をわざと言わせないかのように遮られた。


あたしを見る目が真剣で、強くて。

ちょっとだけ戸惑ってしまった。



「あ、別に…そういうわけじゃないんだけど」


「じゃあ考えてくれないかな?」


好きな人はいない、と言うと、途端に嬉しそうな顔をされた。


どうしよう……。

爽やかな好青年って感じの見た目と裏腹に、結構しつこい。


あたしはもともと、人に強く物を言ったりできないほうだから、余計に困る。


ほんとにどうしよう~~!





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