俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
数分後。
どちらからともなく、ゆっくり体を離した。
「悪い…」
「あ…い、いえあのあたしもあの…」
あわあわと両手を振って動揺しまくるあたし。
「ふっ……ばーか」
それを見て、いつもみたいに意地悪な笑みを浮かべてそう言った先輩に、安堵した。
よかった。
いつもの先輩だ。
そのことが嬉しくて、ニッコリ笑ってみせた。
「そーいう可愛い顔は俺以外の前ですんじゃねーよ」
「へ……」
どういう……でしょう。
笑っただけだけど…。
ていうか可愛いって!!
……あ。
『可愛いぜハニー』
『あら。あなたこそ素敵よダーリン♪』
『お前には負けるさ…』
『そんな……』
……みたいなのがしたいとか?