俺様狼と子猫少女の秘密の時間①

「……」

「……」

「……」

「……」


えー。

来いって言ったのはあなただと思うんですが。

なぜまただんまりなんでしょう。


「あの…」


「……」


あらら…。

ホンットにまったく聞いてないわぁ。


小さくため息を吐き、ひたすら先輩が喋りだすのを待った。




…そして待つことなんと五分。

ようやく、固く閉ざされた唇が開いた。


「…おせぇ」


こっちの台詞!!!

こっちの台詞それ! 喋るの遅い!


放たれた言葉に、つい間髪いれずに心の中で突っ込んでしまう。


「お、遅いって…なにがでしょう」


でもこの人相手にそんな無謀なことはできないので、とりあえずの疑問をぶつけると。


「あ?」


「ひっ……」


本気で睨まれました。


< 51 / 335 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop