俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「……」
「……」
「……」
「……」
えー。
来いって言ったのはあなただと思うんですが。
なぜまただんまりなんでしょう。
「あの…」
「……」
あらら…。
ホンットにまったく聞いてないわぁ。
小さくため息を吐き、ひたすら先輩が喋りだすのを待った。
…そして待つことなんと五分。
ようやく、固く閉ざされた唇が開いた。
「…おせぇ」
こっちの台詞!!!
こっちの台詞それ! 喋るの遅い!
放たれた言葉に、つい間髪いれずに心の中で突っ込んでしまう。
「お、遅いって…なにがでしょう」
でもこの人相手にそんな無謀なことはできないので、とりあえずの疑問をぶつけると。
「あ?」
「ひっ……」
本気で睨まれました。