俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
どすっ
「…ど、どうしたの悠由」
勢いよく椅子に座ったあたしに歩み寄り、心配そうな表情で聞いてくれる美紅ちゃん。
「美紅ちゃん~~!」
「あらあら。どうしたの?」
半泣きで抱きつくあたしを受け止めてくれ…優しく聞く。
「あたしなんか……体がヘン」
「え? 悠由って病気持ちだったの?」
「……」
…本気なんだから怖いよね、うん。
大真面目な顔してありえないこと言うんだから…。
気付かれないほど小さく息を吐き、気を取り直して言い返す。
「そんなわけなくてぇ。先輩が悪いんであってぇ……ん?」
そうだった。
先輩が悪いんだった。
「はあ?」
思いっきり怪訝な表情になる美紅ちゃんを無視して、全部先輩のせいにしてしまうことにした。
それが一番だわ、うん。
「意味…分かんないんだけど」
「うんっ、解決した!」
そーよそーよ。
急にあんなこと言う先輩が悪いのよ。