俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「んんっ……!?」
素早く唇をくっつけた。
何が起きているのかまったく理解ができず、目を見開く。
視界に入るのは、サラサラした茶色の髪。
その間に見える顔は、影ができてよく見えなくて…。
「んっ……ふう…!」
キスなんてぶっちゃけ初めてのあたしは、息の仕方が分からず声を漏らす。
「ふぁ……ん!?」
漸く一瞬離れて空気が吸えたと思った次の瞬間にはまた。
…また、唇同士が重なっていて。
なんだか大人なキスだった。
……うん。
それは…分かる…。
――なんてことを考える余裕ができたのは、解放されて告白してきた彼もいなくなってちょっと経ってからのこと。
もうなんか声も出ずに、ただキスをしてきた彼を見つめた。
ドッドッドッて心臓鳴ってるよ…。
手が震える。