俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「そんだけため息ばっかつかれてたら気になんだろうがよ」
「あ……すみません」
無意識だった…。
なんで怒られてるのかも分からずに適当に謝ってたよ。
「なんだとコラ」
「ひっ……!!」
あ、あわわ…。
余計なことを言ってしまった様。
言った覚えはないのに…。
「で?」
「えっ、あ…いえあの……」
まさか先輩に言えるわけがない。
「先輩のことで泣いてしまった自分に正直ビビッてます」なんて…言えない。
そのうえ「そのあとの先輩の初めての笑顔に胸がときめきました」なんて、尚更言えたもんじゃない。
天地がひっくり返っても言えない!
ブンブンと自分の考えに頭を縦に振った…そのとき。
「にゃああ!?」
……あ、あれ?
え? …ホ、ホントに天地がひっくり返った?
「……へ?」