俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「わっ! と……?」
グインと思い切り…もうホントに容赦なく右腕を引っ張られ、上半身を起こした。
遠心力で……頭が。
もちょっと優しくてもバチは当たんないと思うんですけどぉ!?
クラクラする頭を押さえ、不満の目を向けた。
……もちろんバレないようにだけど。
「…あ。そうだ」
そう言って、クルリと振り返った先輩。
思い切り焦ってしまった。
……ば、バレるかと思ったっ。
「明日から…ここ来なくていいから」
「えっ……」
こ、来なくていい…?
え…どういうこと…?
解放された、と。
そう喜べるはずのとこ。
なんで…ショック受けてるのあたし。
頭の中が真っ白。
ただ鼓動だけが、一際大きく鳴っている。
「……」
意思に反してどんどん俯いてしまう頭。
先輩……あたし…。