俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
「……」
「……」
あたしが答えたのを最後に、屋上は沈黙に包まれた。
時折…カラスが鳴くのが、アニメみたいに「アホー」と言っているようにさえ聞こえる。
やがてそんな沈黙を破ったのは、目の前の彼。
「…あっそう」
…質問してきた張本人とは到底思えない返事で。
「ってえ!?」
しかもその言葉を残し、なんとその人は屋上を去っていく。
な、なんて……
「無責任な!!!」
見知らぬ女の子にあんなキスして聞くだけ聞いて「あっそう」で帰るって!
久しぶりに憤慨したあたしは、やり場のない怒りと今更こみ上げる猛烈な恥ずかしさに顔を赤くした。
さすがに赤い顔のまま戻れはしないので、昼休憩が終わり…さらに次の授業が終わってから、教室に戻った。
当然のごとく、先生にこっぴどく叱られました……。
…えーん。
こあかったよーう。